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5.9. ファイルシステム

5.9.1. Btrfs

Btrfs はより多くのファイル、 よりサイズの大きいファイル、 ext2 や ext3、 ext4 のファイルシステムより大きい容量に対応し管理できる機能を持ったファイルシステムとして開発段階にあります。 Btrfs はエラーに対し耐性のあるファイルシステムで、 エラーが発生した場合にはそのエラーの検出および修復が容易となるように設計されています。 チェックサムを使用してデータやメタデータの有効性を確保し、 バックアップや修復に使用できるファイルシステムのスナップショットを管理します。
Fedora では、 このファイルシステムのスナップショット機能が Fedora 13 で初めて利用可能になります。 自動スナップショットは yum パッケージマネージャがインストールやアップグレードを行うたびに作成されます。
Btrfs はまだ試験的なファイルシステムであり開発中のため、 インストールプログラムはデフォルトでは提供していません。 Btrfs パーティションをドライブ上に作成したい場合はブートオプション btrfs を使ってインストールプロセスを開始する必要があります。
DVD または CD ベースのインストールで btrfs ブートオプションを渡すと Anaconda も既存の btrfs パーティションにアクセスしてマウントすることができるようになります。 このオプションは Fedora Live メディアでは動作しません。

Btrfs はまだ実験的なファイルシステムです。

Fedora 13 は Btrfs ファイルシステムの使用実験が行えるようこのファイルシステムを含んでいます。 大切なデータを含むパーティションや重要なシステム群の動作に必須となるようなパーティションには Btrfs を選択しないでください。

5.9.2. NFS

Fedora 13 は NFS サポートにいくつかの改善点を組み込みんでいます。
5.9.2.1. NFSv4 デフォルト
デフォルトの NFS プロトコルをバージョン 4 に変更しています。 NFSv4 はサーバーがバージョン 4 に対応するかどうかを確認します。 サーバーが対応する場合は接続を行います。 対応しない場合はバージョン 3 を使って接続を行います。
主要な利点のひとつがパフォーマンスです。 バージョン 4 ではサーバーは状態を持ちます。 つまり、 各 NFS クライアントと通信を行うことができます。 サーバーはファイルに対して委任と呼ばれるものを発行することができ、 v4 クライアントに積極的にキャッシュを行わせることができるため、 クライアントとサーバー間のネットワークトラフィックを大幅に低減します。
5.9.2.2. NFS クライアント IPv6
NFS クライアント IPv6 は IPv6 全体で NFS サーバー郡のマウントをサポートします。 Fedora ユーザーにとっての利点はサーバーとネットワークファイルシステム同士が IPv6 ネットワークで対話できるという点です。